top of page
2-1.png

2026年10月27日公開

汎座通信vol.2

ハイパーコーポレートユニバーシティ[AIDA]
第11期「神と仏のAIDA/聖と俗のAIDA」
第5講「日本の[伝統]と、日本人の死生観、来世観」
ゲスト:末木文美士(仏教学者)

​

今回のご案内は第11期第5講、塾長と末木文美士さんの対談の回です。

 

対談は、塾長の「日本もここまで来たか」という言葉から口火を切ります。政治は宗教を語らず、宗教は政治を語らない。その結果として、私たちは価値や永続性を語るための言葉を、どこかで手放してしまった。コンプライアンス、エンゲージメント…。そうした言葉が企業の永続性や、人間の営みの意味を、支えきれているのか。

2-2.jpg

「日本の「伝統」と、日本人の死生観、来世観」について語る末木文美士

そういって、いまこそ仏教が立ち上がるべき、と末木さんにハッパをかけて迫るのです。ところが末木さんはそれをのらりくらりと、そしてまた自分の揺らぎをユーモラスにさらしながら交わしたり躱したり。

 

◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆

 

今こそ仏教が、末木さんがやらないと!と塾長に叱咤された末木さん、しかし「うーんでも、そのことをそんなに簡単にわかってほしくないんですよねえ。みんなわかりたいんですかねえ」と笑いながら語ります。

 

末木さんの仏教論は斬新だけれども、正直、仏教学の世界で“正統”というわけではありません。法華経の新たな見方を提示し、最近は声がかかるようになったけれど、その前は見向きもされなかったし、だいたい、迹門本門二経六段で2000年の間よかったわけでしょう、と。

 

でも急所はある。その急所とは、死者というどうしようもない他者にどれくらい真剣に向き合えるか。それを捉えないから今の仏教は底が浅くなってしまった。

 

◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆

 

しかし、それでいて、末木さんの悩みは続きます。一向に悟る気配はありません。

 

~そうやって自分がたどり着いたセオリーなのだけれど、わかってほしくないというか。本質的なことってそんなに簡単にわかっちゃ困るんですよね。それじゃ本質的じゃないというか~

 

~で、最近売れ始めると、いやあ、自分がやってきたことは浅かったかなと。こんなに呼ばれたりするのでは、大したことなかったなと~

 

~でも、売れたいんですよ。売れたいんだけど、わかってほしくないというか~

 

しかし見ようによっては、これが悟れるのに悟らない菩薩のような、現世で他者と共苦する姿と見えなくもない。

 

という末木さんを前についに松岡塾長も正面突破をあきらめ、搦手からの攻撃に切り替えます。如来蔵なら書けますか?最近「歴女」も出てきて今ならできるのでは?そうそう、最近気になって読んでいる本は?最後の問いに末木さんは『国体の本義』と『ベルばら』だと答えます。いや『ベルばら』は泣いちゃいますよ、と。

 

ほんとうに珍しいことなのですが、松岡塾長がつかまえようとしてついに捉えきれぬまま、この一座を「ベルばら仏教会」と命名して対談は終わります。この捉まえられない、というところが凄みの動画一幕です。

​

​

Hyper Club世話役・中村羯磨まさとし

 

汎座通信とは「Hyper Club」会員向けに定期配信しているレターです。アーカイブ動画の読み解きや講義の様子、舞台裏、関連する松岡正剛の思想などを、世話役・中村羯磨まさとしが書き下ろしてお届けしています。

汎座通信vol.1

汎座通信vol.3

Hyper Club_logo2

© 2024 Editorial Engineering Laboratory Co,.Ltd.

© 2024 Editorial Engineering Laboratory Co,.Ltd.

bottom of page